7. 桜類の幼果菌核病

千島桜に多発した幼果菌核病千島桜に多発した幼果菌核病 (別海野付小の千島桜2012年6月11日) 幼果菌核病の葉腐れ、実腐れ幼果菌核病の葉腐れ、実腐れ

 サトザクラ楊貴妃(ようきひ)新葉に発生 サトザクラ楊貴妃(ようきひ)新葉に発生 (小樽宏楽園5月22日)

 桜の花が咲き終わり、新葉が伸長するのにあわせて葉の主脈から葉脈に向かって黒変し、やがて中心部に白色状のカビが発生し感染源になるようです。モニリア菌が病原で葉腐れ、実腐れ症状を呈します。
 緑葉期に黒変下だれした景観は異様で目障りです。7月になるとほとんど被害部が落下し目立たなくなります。ミイラ化落下した実腐れが越冬、早春小さなキノコを発生し感染源となります。
 このサイクルをくりかえすため一度発生すると必ず毎年被害が出るようです。わずかな被害は開花に影響が少ないと思っていましたが。野付小の千島桜は激発し樹勢が弱ってしまうのではと心配しています。地際周辺の落葉をきれいにすれば良いのですが難しい作業です(登録農薬チオファネートメチル水和剤2000倍液を4月~5月に散布)。