9. 根頭がんしゅ病 2012年

①9月1日苫小牧市①9月1日苫小牧市

①サトザクラの菊枝垂(きくしだれ)の根元についた根頭がんしゅ病。

②7月22日小樽市②7月22日小樽市

②サトザクラの鬱金(うこん)の根元についた根頭がんしゅ病。

③5月24日平取町(千島桜)③5月24日平取町(千島桜)

 弱った桜に活力をとりもどそうと根の周囲(根系)に穴をほり土壌改良資材や肥料を投与することがあります(根系樹勢回復処置)。
 この場合地際に盛りあがったデコボコのこぶ①、②や根の部分に、こぶ状のふくらみ③を見つけることがあります。

 

 ①、②は根頭(こんとう)がんしゅ病の症状です。日本植物病害大事典によりますと「多犯性の土壌生息性の一種で、養苗地では感染植物からの土壌の伝染で、断根あとや移植時の傷あと、接木部分などから侵入感染する」とあります。八重咲きの品種の桜類、うこん、関山(かんざん)とソメイヨシノ等に発生するようです。接木で苗木を作る品種物の桜は要注意です。ほかにフジ、カエデ類、バラ類そしてクリ、リンゴ、ウメといった多くの果樹類に発生します。根系に発病するため発見が遅れます。すぐに枯れることは無いものの、樹勢が徐々に弱っていきます。(コブを切除、保護剤を塗布、切除時の残りかすを含む土を取り除き、新しい土を入れ替える。くん炭を混ぜると良い)。